投資の勉強に役立つ?元銀行員によるインベスターZの評価と感想


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友人から「インベスターZ」というマンガをすすめられたので、全巻を買って読んでみました!!

このマンガは投資の勉強になるのか、金融業に10年以上たずさわっている元銀行員が評価と感想を書きます。

  

 

インベスターZとは

 

 

先日、金融つながりの友人2人から「インベスターZ」というマンガをすすめられました。

同じ本の名前を1週間のうちに2回も聞くことは珍しいので、気になって読んでみたのです。

 

このマンガは、「投資」を題材にしたものでした!!

テレビドラマ化された東大受験ノウハウマンガ「ドラゴン桜」の著者である、三田紀房さんが描いています。

 

投資の勉強に役立たない

 

友人からは「投資を学ぶのに良いのではないか」という紹介でしたが、僕は正直そうは思えませんでした。

なぜなら「投資」と「投機(トレード)」が、ごっちゃに書かれていたからです!!

たとえば、こんなページがあります。

 

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参考:インベスターZ 2巻

 

利食い10%、損切り5%・・・

ゲーキチの株価がこのラインを超えたら、即売れってことですか。

 

そうだ。

しかしこれは、あくまで目安。

ラインに入る前に、決断する場合もある。

 

ええと・・・

ゲーキチ株は、ボクが買う前日は1株1665円。

僕が買った日は前日比9.9%減で、上場以来最安値の1500円。

 

今日の午後、1652円に上昇。

利益が10.1%の、3億400万円。

 

利食いから0.1ポイント、ちょっとオーバーしていますね。

まだ上がりそうだし、もうちょっと持ってもいいんじゃないですか?

 

いや・・・

欲は禁物だよ。

10.1%の上昇でラッキーと思って、売ったほうがいい。

参考:インベスターZ 2巻

 

利食い10%・損切り5%と決め、そこを超えたら翌日でも決済しろと言っています。

このように利食いと損切りポイントを決めて1日単位で売り買いをするのは、「投資」というより「投機(トレード)」ですね。笑

 

ちなみに投資と投機は、以下のようにまったく別ものです!!

投資:お金を預けて人に増やしてもらうこと

投機:自分自身のリスクでお金を稼ぐこと

 

お金を学ぶには最適

 

しかし「お金」のことを学ぶには、最適なマンガです!!

お金はどう発展してきたのか、日本人はお金とどう付き合ってきたのか・・・

このマンガを読んで、初めて知ったことがたくさんありました。

 

たとえば、お金が誕生したときの説明は以下のように書かれています。

 

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参考:インベスターZ 1巻

 

人間はずっと欲しい物を持つ者同士が、直接会って交換していた。

しかしこれでは、自分が欲しい物を持っている人を見つけるのが大変だし・・・

保存のきかないものは無駄になってしまう。

 

そこでだれか頭のいいヤツが思いつき、みんなに提案した。

物の代わりになる”価値”を決めて、それを好感の道具にしよう。

そうすれば、いつでも欲しい物に替えることができて便利だと。

 

そこでまず決めたのは”単位”!

誰にとっても大切な品物の交換レートを固定した。

 

単位は地域ごとに異なり、植物なら麦・米・トウモロコシ。

動物なら牛・豚・トナカイなどの家畜。

鯨の歯・貝殻・毛皮・羽毛などが使われた。

 

こうして人類に、最初のお金が誕生した。

参考:インベスターZ 1巻 

 

こんな感じで、お金の歴史なんかを学ぶことができるのです。

マンガなので、難しいことでも絵を見ながら簡単に理解できましたよ。

 

とりあえず全巻を読んで、お金について色々と学んだのですが・・・

その中で強く僕の印象に残ったのは、「お金はコミュニケーション」という言葉でした!!

 

お金はコミュニケーション

 

このマンガいわく、お金は見ず知らずの人間同士を結び付けられる唯一の道具とのこと!!

お金の出現によって人々は信頼し合えるようになり、コミュニケーションが広がったと書いてあります。

そこの部分を、以下に抜粋してみましょう。

 

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参考:インベスターZ 1巻

 

お金は知らない者同士、言葉が通じない者同士を結びつけられる唯一の道具なんだ。

 

お金が存在する以前は、知らない者はすべて不信の対象だった。

相手が物を持っていても、無事に交換が成立するまでは疑いと不安がつきまとった。

 

しかしお金の出現によって、その疑いは払拭(ふっしょく)された。

見ず知らずの人間でも、会ったその場で信用し合える状況を作ったんだ。

 

お金で、人は人を信じるようになった。

 

お金を持ち寄ることで、人は信頼し合えるようになったんだ。

そしてその信用が、人々に劇的な変化をもたらした。

 

人と接することに安心感が生まれ、人と人が会う機会が増えた。

そして会話が活発になる。

すると新しい言葉が急激に増加する、人と話すことが楽しくなる。

参考:インベスターZ 1巻

 

これは海外で生活をしてきた僕にとって、かなり納得できる点でした!!

 

お金があるから信用される

 

初めて留学でオーストラリアに行ったとき、僕は家探しにとても苦労しました。

1人での海外生活はこれが初めてで、しかもまだ英語は不十分・・・

しかも僕は日本にいたときでさえ、物件探しをしたことがありません。

 

もう本当に手探り状態で、「当たって砕けろー!!」てな感じでやってましたよ。笑

そうして見つけたところが、下の記事で書いたシェアハウスです。

参考:仕事探しがうまくいかずに僕は留学先で引きこもりになった

 

ここに書いているネパール人オーナーが、僕の入居を許可してくれたのはなぜだと思いますか??

それは僕が日本人で、「お金を持っているだろう」と考えたからです!!

本人が後でそう言っていたので、間違いありません。笑

 

当時の僕は英語があまり話せなかったので、意思疎通が困難でした。

しかもオーストラリア生活の経験も乏しく、何かあったら色々と教えなければいけません。

したがってハウスオーナーとして、僕はあまり受け入れたくない住人だったことでしょう。

 

しかしそれでも「お金を持っている」という理由だけで、僕はその家に住むことができたのです。

このとき、言葉もろくに通じない外国人が信頼を得る最大の手段は「お金」なんだと気づきました!!

 

もちろんそれがすべてではありませんが、少なくとも入り口の部分ではそうです。 

そこから少しずつ信頼が生まれて、それが安心へとつながっていき・・・

最終的に僕の心を突き動かすぐらいの、濃厚なコミュニケーションへと発展していったのでしょう。

 

実際に僕はこのネパール人オーナーのおかげで、引きこもりから脱出することができたのです!!

参考:最底辺の生活を送っていた僕はネパール人の言葉で再起できた

 

このマンガを読んで、オーストラリアでの苦労を僕は思い出しました。笑

 

まとめ

 

インベスターZは投資と投機のことがごっちゃに書かれているので、投資の勉強には向きません。

しかしお金のことを色々と学ぶには、とても最適なマンガです!!

僕は特に「お金はコミュニケーション」という部分が、とても印象に残りましたよ。

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