あなたは各通貨ペアの平均値幅を頭に入れながら、FXトレードをしていますか??
今日はボラティリティを超簡単に計算する方法を、FX歴10年以上の専業トレーダーがお伝えします!!
ボラティリティとは
「ボラティリティ」とは、価格の変動率のことです。
もっと分かりやすく言うと、「値動きの大きさ」ですね!!
たとえばポンド円は、1日に100pipsぐらい動くのが当たり前です。
こういった値動きの激しい通貨ぺアは、ボラティリティが大きい(高い)と言います。
逆にドル円は、1日に50pipsぐらいしか動きません。
こういった値動きのおとなしい通貨は、ボラティリティが小さい(低い)と言うのです。
この「ボラティリティ」について、くわしくは下の記事を読んでください。
参考: ボラティリティとは?MT4に表示できるインジケーターまとめ
ボラティリティの計算方法
僕はボラティリティを調べるのに、「ATR」というインジケーターをよく使います!!
ATRとは「Average True Range(真の値幅の平均)」の略です。
これは指定した期間における、1日の平均値幅を表します。
このATRの算出方法はとても単純で、自分でも簡単に計算することができます。
別に算出方法を知らなくても、インジケーターをチャートに表示させれば一発で数字が出てくるのですが・・・
より理解を深めるため、あえて計算式を以下に書いていきましょう!!
ATRの計算に必要なのは、「前日の安値」と「今日の高値・安値」だけです。
これらをもとに、まずは今日のTR(真の値幅)を求めます。
これは、以下3つの中で最大のものです。
パターンA.当日高値ー前日終値
パターンB.前日終値ー当日安値
パターンC.当日高値ー当日安値
これを「今日のTR」「1日前のTR」「2日前のTR」と計算していき・・・
過去〇日分のTRを平均すると、その期間におけるATR(真の値幅の平均)となります。
各通貨ペアの平均値幅
ではこのATRを使って、実際に各通貨ペアの平均値幅を出してみましょう!!
下のチャートは、米ドル円の日足にATRを表示させたものです。
期間設定は「10」としています。
これはつまり、直近の日足10本分の平均値幅を出してくれるということ。
つまり上のチャートの場合、1.6円(160pips)が1日の平均値幅です。
ATRは比較的、メジャーなインジケーターです。
したがって、多くのチャートシステムで見ることができます。
もし上記の通貨ペア以外で、あなたが取引しているものがあれば・・・
1度ATRをチャートに表示させて、1日の値幅がどれくらいか確認しておきましょう。
平均値幅の利用方法
では、この平均値幅をどうFXトレードに生かせば良いのでしょうか??
僕はこれを利用して、将来の値動きの有無を予想しています!!
たとえば自分の取引通貨が上記の値幅を超えた場合、僕はもうその日にFXトレードを行いません。
16時(夏時間なら15時)からのロンドン市場で、米ドル円が160pips以上動いた場合・・・
22時(夏時間なら21時)からのニューヨーク市場では、もう米ドル円は取引をしないのです。
なぜならATRを見ると、ユーロドルの1日の平均値幅は160pipsだから!!
すでに160pips以上動いているとなると、もうそこから大きく動く可能性は少ないでしょう。
相場の後追いはやめる
あなたは相場が大きく動いたとき・・・
以下のように考えて、飛び乗った経験はありませんか??
「もっと行くんじゃないか??」
「この流れに乗り遅れたくない!!」
そしてそこから逆に動き、損切りとなるみたいな。
僕は何度もありますよ。笑
この「相場の後追い」はうまくいかない可能性が高いので、絶対にやめましょう!!
下のチャートは米国雇用統計発表後、実際にユーロドルが100pipsくらい動いたときのものです。
大きく値が伸びたあと、燃料が切れたかのように勢いがなくなっていますよね。
しかもそのまま8時間近く、値動きのない状態が続いています!!
値が大きく動いたあと、またすぐに大きく動き出すことはほとんどありません。
値動きの後追いはせず、次の機会を待つように心掛けましょう。
そのため、各通貨ペアのボラティリティをあらかじめ計算しておき・・・
後追いかどうか、判断する基準を持っておくのです!!
ボラティリティを調べる別の方法
また各通貨ペアの1日における値幅を知るのには、以下のようなサイトもありますよ!!
ではそれぞれについて、以下でくわしく説明しましょう。
ボラチェッカー
上で説明したATRと計算方法は違いますが、そんなに大きく数値は変わりません。
「チャートにATRを表示できない!!」という方は、こちらを見ておくと良いでしょう。
ボラティリティ表
指定した期間における各通貨ペアの値幅を計算し、ボラティリティが大きい順に表示してくれます。
ボラティリティの大きい(よく値が動く)通貨ペアを知りたいときに、とても便利です。
まとめ
各通貨ペアの平均値幅を調べるには、ATRというインジケーターが便利です。
またそれ以外にも、ボラティリティを調べることができるサイトがあります。
リスク管理の1つとして、「今日どれだけ動いたか」を意識しながらFXトレードするようにしましょう!!
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