FXトレードの手法で「王道」と呼ばれるトレンドフォロー(順張り)とは、どういうものなのでしょうか??
取引すべき相場環境やエントリーのタイミングなど、FX歴10年以上の専業トレーダーがお伝えします!!
トレンドフォロー手法とは
トレンドフォロー手法とは文字通り、トレンドにフォロー(ついていく)手法です!!
相場が上がっているときには買い、下がっているときには売ります。
日本語では、「順張り手法」とも言いますね。
うまくトレンドを見つけてタイミングよくエントリーすれば、大きく利益を取れます。
特に強い相場をつかむことができれば、放置していても含み益がドンドンふくらんでいくのです。
トレンドフォロー(順張り)は相場に逆らわず、シッカリと流れに乗っていきます。
したがってFX手法の中では「王道」と呼ばれ、プロを含めた多くの方が使う取引方法です。
FXはトレンドフォローが有利
FXトレードは一般的に、トレンドフォロー(順張り)が有利と言われています!!
なぜなら為替市場ではトレンドが一度形成されると、そう簡単には転換しないから。
これは巨大タンカー船が、急に進む方向を変えられないのと理屈は一緒です。
為替市場は世界で一番大きな市場であり、世界中の人々が日々膨大な金額を取引しています。
1日の取引高は東京証券取引所が約3兆円であるのに対し、為替市場はなんと530兆円!!
東証が1年かけて行う売買高を、為替市場はたった2日で消化してしまうのです。笑
それだけ多額のお金がやり取りされていると、ちょっとやそっとのお金では為替市場を動かすことはできません。
ましてトレンドを変えるほどのインパクトを与えるには、ものすごい力が必要となります。
それこそ国による為替介入でさえ、方向を変えることは難しく・・・
いくつもの国が協調介入することによって、何とかできるかなというほどです。
したがってFXトレードでは、為替市場の勢いに逆らわず・・・
トレンドに素直に従うのが、一番かしこいやり方となります。
トレンドの定義
では具体的に、トレンドとはいったい何なのでしょう??
その答えとなるのが、これからお話しする「ダウ理論」です!!
ダウ理論はチャールズ・ダウが100年以上も前に提唱した、市場での値動きを評価するための理論です。
テクニカル分析の元祖であり、今日の多くのトレード手法の基礎となっています!!
そのダウ理論によると、トレンドの種類は以下3つです。
【アップトレンド】
【ダウントレンド】
【トレンドレス】
ではそれぞれ、どのように区別するのでしょうか??
アップトレンドの場合、以下の2つを満たすことが条件となります!!
・高値が切り上がる
・安値が切り上がる
ダウントレンドの条件は、アップトレンドの逆です。
・高値が切り下がる
・安値が切り下がる
そしてそれらの条件を満たさなくなったとき、トレンドが崩れたと見なしてトレンドレスとなります。
下の図はいずれも、アップトレンドが崩れてトレンドレスとなった例です。
このように、トレンドの定義をキッチリと決め・・・
それによってトレンドの有無を見極めることは、FXトレードを行う上で非常に重要です。
このダウ理論でのトレンド判定が難しい場合は、インジケーターを使う方法もありますよ!!
参考:これが最も簡単!FXトレンド転換の判断に使えるインジケーター
こちらもあわせて知っておくと、より正確に今の相場のトレンドを知ることができます。
トレンドの転換
トレンドには終わりがあり、いつかはトレンド転換が起こります。
トレンドフォローをするなら、このトレンド転換を察知することも重要です!!
その理由は、以下2つの通り。
・トレンドの終わりから、いち早く逃げるため
・新しいトレンドに、いち早く乗るため
為替相場でトレンド転換が起こるとき、必ずそれを知らせるサインが発生します!!
なので、それを見逃がさないようにしましょう。
トレンド転換のサインについて、くわしくは下の記事を読んでください。
参考:事前に高精度で相場のトレンド転換を察知できるサイン2つ
トレンドフォローの弱点
昔からある純粋なトレンドフォロー手法は、とてもシンプルなものです。
ある一定期間の最高値を上抜けしたとき(最安値を下抜けしたとき)・・・
その方向にポジションを取り、相場が完全に反転するまで利食わない!!
これだけです、簡単でしょ??笑
しかしこれはシンプルであるがゆえに、実行するのはものすごく難しいです。
まずどうしても、勝率が低くなります!!
この方法でエントリーしていくと、「買えば高値づかみ」「売れば踏み上げ」となることが多いです。
相場の7割はレンジと言われているわけですから、自分の思惑通りに値が伸びることは少ないでしょう。
そして、利食いをすることができません!!
低い勝率を乗り越えてやっと含み益が出たのに、今度は反転するまでひたすら利食いをガマンします。
ときには相場のクラッシュに合い、長い時間をかけて作ってきた含み益が一瞬で大きく減ることもあるでしょう。
純粋なトレンドフォロー手法には、このような弱点があるのです。
まあ実行が難しくて多くの人がマネできないからこそ、その手法には優位性があるわけですが・・・
参考:勝ち組トレーダーの割合は?日経新聞の調査から勝ってる人の割合を計算した
トレンドフォローの勝率をあげる方法
じゃあトレンドフォローを行う人はみんな、この弱点を受け入れなければならないのかと言うと・・・
実はそういうわけでもありません。笑
やり方を工夫すれば、高勝率でストレスの少ないトレンドフォローを行うことが可能です!!
では、それを行うにはどうしたら良いのか??
トレンドフォローを仕掛けるときに、以下3つのことを心がけてみてください!!
・エントリーをしぼる
・複数の通貨ペアを取引する
・時間足を短くする
これらを意識するだけで、僕は以前と比べてトレンドフォローの勝率が2倍近くになりました。笑
ではそれぞれについて、以下でくわしく説明しましょう!!
エントリーをしぼる
まずエントリー条件を厳しくすることでムダな取引をなくし、勝率を上げましょう。
トレンドフォローが機能しやすい相場や時間でのみ、FXトレードをするのです!!
これらに関しては、以下2つの記事が助けになります。
参考:トレードはエントリーポイント命!最適なエントリータイミング4つ
参考:FXでトレンドが出る取引時間は?トレードにおすすめの時間帯3つ
複数の通貨ペアを取引する
上記の「エントリーをしぼる」を実行すると、必ずエントリーチャンスが減ります。
なのでその減少分を、取引する通貨ペアを増やすことで補いましょう!!
取引できる市場を複数持つことで、厳しいエントリー条件でもやっていけるようにします。
では具体的に、どの通貨ペアを選べば良いのでしょうか??
それについては、下の記事が参考になります。
参考:無料のFX通貨強弱アプリは?稼ぎやすい通貨ペアを判断する方法
時間足を短くする
今まで日足や4時間足など、長期のローソク足で取引していたのを・・・
1時間足や5分足など、短期のローソク足に切り替えます。
時間軸を短くすることで利食いまでの時間を短くし、利食いできないストレスを軽減するのです!!
またこれは上記「複数の通貨ペアを取引する」と同様、トレード数を確保するのにも役立ちます。
イメージとしては下図のように、それまでゴッソリ取っていたのを小分けにする感じですね。
まとめ
純粋なトレンドフォローは勝率が低く、また利食いができないのでストレスです。
しかしそれは、やり方を工夫することで解決することができます。
上記3つの点を参考に、高勝率かつストレスフリーにトレンドフォローを行いましょう!!
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