「日本を脱出して海外で生活すべきみたいなことを言う若者は、最終的に日本へ戻ってくる」というメッセージをいただきました。
今日は自分のことを振り返って、海外移住を自慢する20代が30代になると日本へ帰る理由を考えてみましたよ。
海外生活を自慢する若者が嫌い
先日、ブログの読者さんから以下のようなメッセージをいただきました。
私は海外旅行が好きで、よく旅系のブログやツイッターをフォローしているのですが・・・
海外に住んでいる若者が「日本を脱出して海外生活すべき」みたいことを言ってくるのが大嫌いです!!
20代のとき、私の周りにもそういうウザったい友達が何人かいたんですよね。
「海外はライフワークバランス重視」「国外に出たら女性でも活躍できる」とか言って、日本をディスるやつ。
でも30代になったら、みんな日本に戻ってきましたよ。笑
「あれだけ自慢してたのに、最終的には帰ってきてるじゃん」ってな感じです。
なんなんですかね、あれ??
ゆきひろさんは今でも国内外を旅しながら生活しているので、こういう人とは違うのでしょうが・・・
どういうマインドセットなのか、ぜんぜん意味が分かりません。
僕は海外出戻り組
このメッセージを受け取ったとき、僕の心は深くエグられました。
なぜなら僕自身が、そういうウザったいヤツだったので!!笑
僕は20代のとき、海外の専門学校へ行きました。
さらには、海外で仕事をしていた時期もあります。
当時の僕は大まじめに、海外に移住して生きていくつもりでした。
実際フェイスブックなどで、「海外生活たのし~」みたいなこと書いてましたよ。笑
しかし今では国内にベースを置き、毎月どこかへ旅をするというスタイルになっています。
つまり20代で海外を目指したのに、30代で日本に戻ってきた1人なのです!!
なので海外出戻り組の気持ちは、非常によく分かります。
今日は海外移住をイキる20代の多くが、30代になると日本に戻ってくる理由を教えましょう。
日本に戻ってくる理由
1.ビザが取れない
海外で生活を続けるためには、何らかのビザが必要ですが・・・
そのビザが取得できなくて、日本に帰ってくる人が多いです!!
日本のパスポートは世界最強と言われ、色々な国にビザなしで訪問できます。
参考:日本のパスポートが「世界最強」に ビザなしで180カ国に渡航可能
しかし住み着くとなると話は別で、日本人でも以下のようなビザが必要です。
・就労ビザ
・配偶者ビザ
・リタイヤメントビザ
しかしこれらを取るのはハードルが高く、多くの方が挫折(ざせつ)します。
学生ビザやワーホリビザで数年がんばったあげく、上記のビザが取れなくて帰るという人を僕はたくさん見てきました。
中には「期限ギリギリまで滞在→出国して他国で数日過ごす→再入国」みたいなことを、何回も繰り返す人がいますが・・・
最終的には審査官に怪しまれて、入国拒否をくらいます。笑
航空業界勤務の友人が言ってたけど、近年タイへのビザ無し入国を繰り返すことに対してイミグレは空路でもかなり厳しくなっていてブラックリスト入りされると入国拒否もあるらしく、バンコクでフリーランスしてますって日本人はどこかの会社からビザサポートしてもらったりしてるのだろうか、素朴な疑問
— Manahii_BKK (@manahii) 2018年6月15日
2.コストが高い
よく「東南アジアでは月5万円で生活できて、日本より割安だよ」と言われますが・・・
長期的に考えると、日本で生活するより海外生活はずっとコスパ悪いです!!
まだ若いうちはシェアハウスに屋台めしを続けることで、生活費をおさえることができるでしょう。
しかしそれを、50代・60代になっても続けられる人はほとんどいません。
かといって日本クオリティの生活を海外で求めると、それなりの生活費がかかります。
おいしい食事・安全な住居・高度な医療に、大きなお金がかかるのはもちろんのこと・・・
言語や文化の違いからくる時間的ロスやストレスなども、見えないコストとしてかかってくるのです。
特に近年は途上国の発展によって、日本と物価はそんなに変わらなくなっています。
たとえば、海外移住者に大人気のタイ・バンコクですが・・・
2018年のビックマック指数(BMI)見ると、すでに日本の物価を抜いているのです!!
3年前に行ったときより、物価がさらに高くなってる!!
— ゆきひろ@トレードトラベラー (@yukihiro_fx) 2018年6月23日
タイ人に聞くと、ファッション系は日本の方が安いとのこと
なので日本に旅行するとき、爆買いしてタイで転売する人もいるのだとか
日本はもはや、先進国とは言えないね…#タイ #バンコク https://t.co/IS9qOdDnGl
3.家族の問題
20代のときはまだ両親も若く、家族に関して大きな問題を抱えませんが・・・
30代になってくると親の死や介護に直面し、帰国を余儀なくされがちです!!
実際に僕は、これで日本に戻ることとなりました。
参考:脱サラする勇気はなかったけど…神様の導きで独立することに
何か家族に問題が発生したとき、兄弟の中で呼び戻されるのは海外にいる子の可能性が高いです。
特に海外ノマドフリーランスであれば、その確率はさらに上がるでしょう。
以下のように言われ、実家へ帰ってくるようお願いされるのです。
「東京に出たあの子は、毎日夜遅くまでがんばっているらしい」
「それに比べて海外で生活しているあの子は、自由にやっている」
「パソコン1台でどこでもできる仕事なら、とりあえず戻ってきて」
またこれとは別に、出国先での孤独に耐えかねて実家に戻るパターンもあります。
頼れる血族がまったくおらず言葉も満足に通じない海外では、孤独のプレッシャーもハンパないですからね~
参考:仕事探しがうまくいかずに僕は留学先で引きこもりになった
海外移住の挑戦はムダか
上記3つの理由から海外でキラキラ輝いていた若者も、歳を取ると多くの方が日本に戻ります。
じゃあ海外移住にチャレンジすることは無意味かというと、僕はそう思いません!!
本当に移住できるかどうかは、やっぱり行動してみないと分かりませんし・・・
たとえ帰国することになったとしても、絶対に何か得るものはあるからです。
実際に日本へ戻った僕は、それをキッカケに独立することを決めました。
参考:独立したがうまくいかない!そんな僕を救ってくれた1冊の本
そのおかげで今は、自分が好きなときに好きなところで暮らせるようになりましたよ。
これは僕にとって、単に海外へ移住することよりもうれしいことです!!
なのでもし、海外移住をイキっている若者を見かけたら・・・
どうか、生暖かい目で見守ってあげてください。笑
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