「IFD・IFO・OCO・トレールとか、よく分からない」という方へ!!
FXトレードの複雑な注文パターンを、FX歴10年以上の専業トレーダーが分かりやすくお伝えします。
- 注文方法が分かりにくい
- 注文方法の重要性
- 注文方法は全部で7つ
- 成行注文
- 指値注文
- 逆指値注文
- IFD注文
- OCO注文
- IFO注文
- トレール注文
- 初心者はIFOを覚えよう
- まとめ
- FXでよく読まれている記事3つ
注文方法が分かりにくい
ちょっと前に、こんなメールをブログの読者さんからいただきました。
はじめまして。私は先月からFXを始めた〇〇といいます。
FXで検索していたら、ゆきひろさんのブログを偶然見つけました。
(中略)
FXの注文方法がいまいちよく分かりません。
特にイフダンとかオーシーオーとかになると意味不明です。
ゆきひろさんのブログは読みやすく、かつ内容がわかりやすいのでいつも参考にしています。
もし差しさわりなければ、ゆきひろさんのわかりやすい解説で教えてくれませんか??
わー、「読みやすく、かつ内容がわかりやすい」だって!!
うれしいメール、本当にありがとうございます~
注文方法の重要性
FXトレードで、様々な注文方法を知っておくことは重要です。
なぜなら注文方法をうまく利用できるかで、稼げる金額が変わってくるから!!
FXトレードは極論、売りか買いのどちらかです。
なので最低、売りと買いのボタンさえ分かっていれば取引はできます。
しかしそれだと取れる利益を逃したり、ムダな損失を出したりするのです。
為替市場は24時間ずっと動いており、絶えず値は動き続けています。
でも常に相場に張り付いておくことなんて、人間には不可能です。
1日のうち何時間かは、どうしても寝なければいけませんし・・・
日中も仕事や家族のことがあり、なかなか時間を取ることができません。
そんなとき、以下のようなことをFX会社に頼めたら便利ではありませんか??
「ここまで上がったら追加で買っておいて」
「だけどここまで下がったら全部決済して」
自分が忙しくしている間も、トレードチャンスを逃すことがありませんし・・・
予想外の値動きが発生したのを知らず、大損失を被ることもありません。
つまり色々な注文方法を知っていれば、自分のFXトレードを自動化できるのです!!
自分が寝ている間もシステムは動き続けるので、結果的に利益を増やすことができます。
注文方法は全部で7つ
ではFXトレードの注文方法って、一体いくつあるのでしょうか??
まず基本の注文方法は、以下の3つです!!
1. 成行(なりゆき)注文
2. 指値(さしね)注文
3. 逆指値(ぎゃくさしね)注文
さらにそこから発展させた注文方法が、以下の4つです!!
1. IFD(イフダン)注文
2. OCO(オーシーオー)注文
3. IFO(アイエフオー)注文
4. トレール注文
これら7つは、だいたいどのFX会社でも使える注文方法です。
これらを色々と使い分けることで・・・
24時間ずっと相場に張り付かなくても、自分の取引ルールに合ったFXトレードを行うことができます。
ちなみにFX会社によっては、これら以外の独自な注文方法を持っているところがあります。
たとえば「ループ・イフダン」とか、「トラップ・リピート・イフダン」などです。
これらについては、下の記事でくわしく解説しているので読んでください。
参考:リピート系とは?トラリピやトライオートFXなど運用成績を比較
では上記7つの注文方法について、それぞれ細かく見ていきましょう!!
成行注文
成行注文は、「今の価格で即時に買う(売る)」注文方法です!!
レートを指定せず、そのときの価格で注文を出すのですぐに売買が成立します。
「マーケット注文」「プライス注文」「ストリーミング注文」とも言われますね。
成行注文が活躍する場面
「たった今レンジを突破したので、すぐに買いたい」
「緊急事態が発生したので、一刻も早く売らなきゃ」
成行注文のメリット・デメリット
【メリット】
・早く売買が成立する
・ボタンを押すだけ簡単
【デメリット】
・相場に張り付かなければいけない
・不利な価格で約定する確率が高い
成行注文のやり方
まず、取引数量(ポジション量)を決めます。
そして「売り」か「買い」、どちらかのボタンを押すだけ!!
BIDは「値を付ける」、ASKとは「たずねる」という意味です。
「〇〇円で売るぞ」と値を付けるから、BIDは「売り」で・・・
「〇〇円で買いたい」とたずねるから、ASKは「買い」となります。
売り買いボタンの間にある数字は、「スプレッド」です。
これが買値と売値の差であり、FX会社の利益となる部分になります。
上の画像では、スプレッドが0.3pipsとなっていますね。
最近、「許容スリッページ幅」を設定できるFX会社が増えました。
これで「これ以上値がすべったら売買しない」と決めることができ、圧倒的に不利な価格で約定することを防ぎます。
参考:FXで逆指値が滑る(約定しない)?損切りがスリッページする理由
上の画像例だと、「3.0pipsまでならスリップしても良いですよ」ということです。
指値注文
指値注文は、「今よりも安い価格で買う(高い価格で売る)」注文方法です!!
自分が売買したいレートを指定しておき、そのレートになれば売買が成立します。
「リミット注文」とも言われますね。
指値注文が活躍する場面
「今の価格より安くて有利な、このレートで買いたい」
「このラインまで行ったら、いったん利益を確定しよう」
指値注文のメリット・デメリット
【メリット】
・相場に張り付かなくても良い
・あらかじめ約定価格が分かる
【デメリット】
・価格推移によっては約定しない
・価格入力で間違える可能性あり
指値注文のやり方
まず、「売り」か「買い」のどちらかを指定します。
そして、執行条件を「指値」とします。
あとは価格を入力して、取引数量を決めれば完了です!!
指値注文は、有効期限を決めることができます。
これによって、指値注文が執行されないままずっと残り・・・
忘れたころに、思わぬところで約定することを防ぐのです。
たいていは「当日限り」「週末まで」「無期限」の3種類から選びます。
しかしFX会社の中には、有効期限を「何日の何時何分まで」と細かく決めれるところもありますよ。
逆指値注文
逆指値注文は「今よりも高い価格で買う(安い価格で売る)」注文方法です!!
文字通り、指値注文の逆ですね。
「ストップ注文」「ストップロス注文」とも言われます。
逆指値注文が活躍する場面
「ここまで逆行されたら損切りしよう」
「レンジを上に抜けて、さらに10pips上がったら買いだ」
逆指値注文のメリット・デメリット
【メリット】
・相場に張り付かなくても良い
・あらかじめ約定価格が分かる
【デメリット】
・価格推移によっては約定しない
・価格入力で間違える可能性あり
逆指値注文のやり方
まず、「売り」か「買い」のどちらかを指定します。
そして、執行条件を「逆指値」とします。
あとは価格を入力して、取引数量を決めれば完了です!!
逆指値注文は、有効期限を決めることができます。
これによって、逆指値注文が執行されないままずっと残り・・・
忘れたころに、思わぬところで約定することを防ぐのです。
たいていは「当日限り」「週末まで」「無期限」の3種類から選びます。
しかしFX会社の中には、有効期限を「何日の何時何分まで」と細かく決めれるところもありますよ。
IFD注文
IFD注文は、新規注文と決済注文を同時に出す注文方法です!!
IFDは「If done(もし~になったら)」を略したもの。
「100円になったら、買いポジションを取って」
「その後101円になったら、それを売り決済して」
このように、ポジションを取って決済するまでの一連の取引をセットできます。
1つ目の注文が通らない限り、2つ目の注文は機能しません。
IFD注文が活躍する場面
「損切りは機械的にやりたいが、利確は自分で相場を見ながらやりたい」
「利益目標は決まっているが、損切りはそのときの自分の判断で行う」
IFD注文のメリット・デメリット
【メリット】
・新規注文と決済注文を1回でできる
・損切りか利益確定のどちらかは、自分の手で行える
【デメリット】
・価格推移によっては、新規注文が通らない可能性あり
・損切りか利益確定のどちらかを行うため、相場に張り付く必要がある
・損切りを設定していない場合、想定外の大きな損失が出る可能性がある
OCO注文
OCO注文は2つの注文を同時に出し、一方が成立したらもう一方が取り消される注文方法です!!
OCOは「One Cancels the Other(一方がもう一方をキャンセルする)」の頭文字を取ったもの。
「101円を超えてきたら、買いで勝負だな」
「でも逆に100円を割り込んだら、売りで攻めたい」
このように、複数の戦略を1つの注文でセットできます。
どちらか一方が約定したら、もう一方の注文は自動的に消えるので・・・
わざわざ自分で取り消す手間がなく、キャンセルし忘れることがありません。
OCO注文が活躍する場面
「レンジを突破したら、上下どちらでもついていきたい」
「今持っているポジションの、損切りと利確を設定しておこう」
OCO注文のメリット・デメリット
【メリット】
・1回の注文で、複数の戦略を実行できる
・値が上に行こうが下に行こうが、必ずどちらかが約定する
・約定しなかった方の注文を、キャンセルする手間がない
【デメリット】
・玉建てか決済のどちらかは自分で行うので、相場に張り付く必要がある
・損切りを設定していない場合、想定外の大きな損失が出る可能性がある
IFO注文
IFO注文は、上記のIFD注文とOCO注文を組み合わせたものです!!
IFD注文の「IF」とOCO注文の「O」で、「IFO」となっています。
「100円を超えたら買って」
「そして101円になったら利確、99円になったら損切りして」
このように、ポジションを取って決済するまでの一連の取引をセットできます。
しかも決済方法は、利益確定と損切りの両方を設定することができるのです!!
新規注文が通らない限り、決済注文は機能しません。
また決済注文でどちらか一方が約定したら、もう一方の注文は自動的に消えます。
IFO注文が活躍する場面
・チャートを見る時間がないので、玉建てから決済まで自動で行ってほしい
・自分の手でトレードすると感情が入るから、機械に一連の取引を任せたい
IFO注文のメリット・デメリット
【メリット】
・新規注文と決済注文を1回でできる
・決済注文は、利食いと損切りを両方を設定できる
・すべて自動なので、相場に張り付く必要がない
【デメリット】
・価格推移によっては、新規注文が通らない可能性あり
トレール注文
トレール注文は、値動きに応じて逆指値注文が自動でついていく注文方法です!!
トレール(trail)は「追跡する」という意味を持ちます。
これは、決済専用の注文方法です。
「利益は可能な限り、ずっと伸ばしたい」
「でも1円以上下げたときは、利益を確保したい」
このように、あらかじめ設定した値幅で損切りを自動的に切り上げることができます。
そして一度上がった損切りラインは、下がることはありません。
リスクをコントロールしつつ、最大限の利益を確保することができます。
トレール注文について、さらにくわしくは下の記事を読んでください。
参考:FXで最適なトレール幅はいくら?おすすめのトレール注文方法5つ
トレール注文が活躍する場面
「損小利大のトレードを目指したい」
「トレンド相場で大きく利益を取りたい」
「いちいち損切りを手動で切り上げていくのが面倒」
トレール注文のメリット・デメリット
【メリット】
・損切りラインを自動で切り上げてくれる
・1つのトレードで大きな利益を取る可能性がある
【デメリット】
・トレンド相場以外では役に立たない
・勝率が悪くなる
初心者はIFOを覚えよう
個人的に、初心者の方にはがんばって「IFO注文」を覚えてほしいです。
なぜならこの注文方法が、利益を出せるようになる一番の近道だから!!
IFO注文を出すためには、以下3点を事前に考えなければいけません。
・どこでエントリーするか
・どこで利食いするか
・どこで損切りをするか
この3点を取引前にしっかりと考えることで、トレード戦略が自然と練られます。
したがって行き当たりばったりでない、根拠のあるFXトレードになるのです!!
また一度この注文を出せば、あとは機械任せで人の手は入りません。
なので余計な感情が入らず、事前に練ったトレード戦略通りの取引ができます!!
しっかりと戦略を考え、その通りに取引する・・・
そうすれば、たとえ損失を出したとしても反省や修正がしやいです。
これを繰り返していけば、必ずFXトレードは上達していくでしょう!!
まとめ
FXトレードでは注文方法をうまく利用できるかで、稼げる金額が変わってきます。
注文方法は全部で「成行」「指値」「逆指値」「IFD」「OCO」「IFO」「トレール」の7つです。
「IFO注文」が利益を出せるようになる一番の近道なので、初心者の方は絶対にこれを覚えましょう。
FXでよく読まれている記事3つ