ウェルスナビ(WealthNavi)で使われている海外ETFが気になったので、色々と調べてみました!!
米国株や日欧株など、それぞれの海外ETFの基本情報や特徴などをまとめましたよ。
- ウェルスナビは海外ETF投資
- VTI:米国株
- VEA:日欧株
- VWO:新興国株
- AGG:米国債券
- TIP:物価連動債
- GLD:金
- IYR:不動産
- 投信会社は主要2社
- 良いETFを選んでいる
- まとめ
- 投資でよく読まれている記事3つ
ウェルスナビは海外ETF投資
僕が資産運用の方法の1つとして、ロボアドバイザーのウェルスナビを利用しています。
参考:WealthNavi(ウェルスナビ)の使い方は?リスク許容度や運用プラン
このサービスは、自分のリスク許容度に応じて自動的に投資配分を決めてくれます。
そして「海外ETF」を使って、その配分通りに投資してくれるのです!!
下図の「VTI」とか「VEA」などが、海外ETFですね。
参考:ウェルスナビ
ちなみにETFとは、「Exchange Traded Fund(上場投資信託)」の略です。
東京証券取引所など、証券取引所に上場している投資信託のことを指します。
株と同じように市場で自由に売り買いできるので、とても便利な金融商品です。
ETFについて、くわしくは下の記事を読んでみてください。
参考:ETFとは?投資信託との違いは?元銀行員がわかりやすく解説
ウェルスナビは運用に、低コストの海外ETFを選んでいるとのこと。
参考:ウェルスナビ
では実際に使われている海外ETFって、いったいどんなものなのでしょう??
上記のポートフォリオに出てきている以下の7種について、色々と調べてみました!!
・VTI:米国株
・VEA:日欧株
・VWO:新興国株
・AGG:米国債券
・TIP:物価連動債
・GLD:金
・IYR:不動産
VTI:米国株
この海外ETFの正式名称は、「Vanguard Total Stock Market ETF」です。
日本語では、「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」と言います。
これは、米国全上場株式の99.5%を投資対象とした上場投資信託です。
基本情報は、以下の通り。
ティッカーシンボル:VTI
ベンチマーク:CRSP USトータル・マーケット・インデックス
信託報酬手数料:年0.05%
配当:四半期ごと
設定日:2001/05/24
上場取引所:ニューヨーク証券取引所
投信会社:バンガード
参考:VTI|Vanguard
過去10年の基準価格の推移(分配金含めず)は、以下の通りです。
チャートが緑色だと10年前より価格が上、赤色だと下となります。
これに投資すれば、アメリカの小型株から大型株まで全部の上場株式に投資したことになります。
組込銘柄の上位は「アップル」や「マイクロソフト」など、誰もが聞いたことのある超有名企業ばかりです。
これは、世界最大の投信会社バンガードで一番人気のETFです。
またアメリカ全体のETFでも、「SPY」「IVV」に次いで、3番目に純資産の多い投資信託となっています。
その運用総額はなんと、約70兆円(2016年12月時点)!!
これは、日本の投資信託すべてを足した額と同じくらいの大きさです。笑
VEA:日欧株
このETFの正式名称は、「Vanguard FTSE Developed All Cap ex U.S. Index ETF」です。
日本語では、「バンガードFTSE先進国市場(除く米国)ETF」と言います。
これは、世界の先進国24か国の株式を投資対象とした上場投資信託です。
基本情報は、以下の通り。
ティッカーシンボル:VEA
ベンチマーク:FTSE先進国(除く米国)インデックス
信託報酬手数料:年0.09%
配当:四半期ごと
設定日:2007/07/20
上場取引所:ニューヨーク証券取引所
投信会社:バンガード
参考:VEA|Vanguard
過去10年の基準価格の推移(分配金含めず)は、以下の通りです。
チャートが緑色だと10年前より価格が上、赤色だと下となります。
これに投資すれば、先進国の大型株から小型株まで投資したことになります。
構成国の比率を見ると「日本」が一番多く、次いで「イギリス」です。
また組込銘柄の上位は「シェル石油」や「ネスレ」など、巨大グローバル企業が名を連ねています。
日本株では、「トヨタ」が一番多いようですね。
VWO:新興国株
このETFの正式名称は、「Vanguard Emerging Markets ETF」です。
日本語では、「バンガードFTSEエマージング・マーケッツETF」と言います。
これは、世界の新興国23カ国を投資対象とした上場投資信託です。
基本情報は、以下の通り。
ティッカーシンボル:VWO
ベンチマーク:FTSEエマージング・ マーケッツ・オールキャップ (含む中国A株)・ インデックス
信託報酬手数料:年0.14%
配当:四半期ごと
設定日:2005/03/04
上場取引所:ニューヨーク証券取引所
投信会社:バンガード
参考:VWO|Vanguard
過去10年の基準価格の推移(分配金含めず)は、以下の通りです。
チャートが緑色だと10年前より価格が上、赤色だと下となります。
これに投資すれば、新興国の大型株から小型株まで投資したことになります。
構成国の比率を見ると「中国」が一番多く、ついで「台湾」です。
また組込銘柄の上位は、世界最大の半導体メーカーである「TAMC」や・・・
中国のインターネットサービスを牛耳る「テンセント」などが、名を連ねています。
上で紹介した「VTI」「VEA」と組み合わせることで、世界全体の株式に投資することが可能になります。
世界全体の株式に投資するETFとしては、「VT」が有名なのですが・・・
これら「VTI」「VEA」「VWO」の3銘柄で持った方が自由に投資国比率を変えることができ、しかも手数料が半分程度になるのです!!
AGG:米国債券
このETFの正式名称は、「iShares Core U.S. Aggregate Bond ETF」です。
日本語では「iシェアーズ・コア米国総合債券市場ETF」と言います。
これは、アメリカの優良債権を投資対象とした上場投資信託です。
基本情報は、以下の通り。
ティッカーシンボル:AGG
ベンチマーク:ブルームバーグ・バークレイズ米国総合インデックス
信託報酬手数料:年0.05%
配当:月ごと
設定日:2003/09/22
上場取引所:ニューヨーク証券取引所
投信会社:ブラックロック
過去10年の基準価格の推移(分配金含めず)は、以下の通りです。
チャートが緑色だと10年前より価格が上、赤色だと下となります。
これに投資すれば、アメリカの債券市場全体に投資したことになります。
構成銘柄の比率を見ると「財務省(米国債)」が一番多く、その比率は3分の1以上です。
また信用格付がAAA(トリプルA)の債券が、全体の約7割を占めます。
このETFは、債券投資信託の中で最も歴史あるものの1つです。
リーマンショック時の価格下落率はわずか5%程度と、金融ショックに強いETFとなっています。
TIP:物価連動債
このETFの正式名称は、「iShares TIPS Bond ETF」です。
日本語では、「iシェアーズ米国物価連動国債ETF」と言います。
これは、アメリカの物価連動国債を投資対象とした上場投資信託です。
基本情報は、以下の通り。
ティッカーシンボル:TIP
ベンチマーク:ブルームバーグ・バークレイズ米国TIPSインデックス(シリーズL)
信託報酬手数料:年0.20%
配当:月ごと
設定日:2003/12/04
上場取引所:ニューヨーク証券取引所
投信会社:ブラックロック
過去10年の基準価格の推移(分配金含めず)は、以下の通りです。
チャートが緑色だと10年前より価格が上、赤色だと下となります。
これに投資すれば、アメリカの物価連動国債に投資したことになります。
構成銘柄は「財務省証券(米国債)」のみで、わずかに現金があるだけです。
ただし短期から長期まで様々な年数の米国債を持つことで、リスク分散しています。
ちなみに「物価連動債」とは、物価が上がると戻ってくるお金も増える債券のことです。
債券は通常インフレに弱い金融資産なのですが、その弱点を克服するために開発されました。
参考:物価連動債、インフレに強いが… 個人で買う注意点|日本経済新聞
GLD:金
このETFの正式名称は、「SPDR Gold Shares」です。
日本語では、「SPDRゴールド・シェア」と言います。
これは、金(ゴールド)を投資対象とした上場投資信託です。
基本情報は、以下の通り。
ティッカーシンボル:GLD
ベンチマーク:金地金価格(ロンドン金値決め)
信託報酬手数料:年0.40%
配当:なし
設定日:2004/11/18
上場取引所:ニューヨーク証券取引所・東京証券取引所など
投信会社:SPDR
過去10年の基準価格の推移(分配金含めず)は、以下の通りです。
チャートが緑色だと10年前より価格が上、赤色だと下となります。
これに投資すれば、金(ゴールド)に投資したことになります。
純資産総額は4兆円近く、世界最大の金ETFです!!
金それ自身は利益を生まないので、配当金はありませんが・・・
金融危機や軍事衝突など有事の際には「安全資産」として買われ、価格が上がります。
なのでポートフォリオの一部としては、絶対に取り入れておきたい銘柄です。
IYR:不動産
このETFの正式名称は、「iShares US Real Estate ETF」です。
日本語では、「iシェアーズ 米国不動産ETF」と言います。
これは、アメリカの不動産を投資対象とした上場投資信託です。
基本情報は、以下の通り。
ティッカーシンボル:IYR
ベンチマーク:ダウ・ジョーンズ米国不動産指数
信託報酬手数料:年0.44%
配当:四半期ごと
設定日:2000/06/12
上場取引所:ニューヨーク証券取引所
投信会社:ブラックロック
過去10年の基準価格の推移(分配金含めず)は、以下の通りです。
チャートが緑色だと10年前より価格が上、赤色だと下となります。
これに投資すれば、アメリカの色々な有名REIT(リート)に投資したことになります!!
構成銘柄を見ると店舗・住宅・オフィスなど、様々な不動産が投資対象です。
REITは、金融危機に弱いという側面があります。
しかしこのETFは色々なタイプの不動産に投資するので、REITを単体で持つよりリスクは低くなっているのです。
手数料は0.44%と、紹介してきたすべてのETFの中で最も高いです。
しかしその分だけ高利回りで、過去12か月の利回りは4%を超えています!!
投信会社は主要2社
株式系ETFは「バンガード」、債券系ETFは「ブラックロック」という感じですね。
どちらも歴史のある、世界最大級の投資信託運用会社です!!
バンガード社は40年以上も前から、インデックスファンドの運用を始めています。
また開始当社から直販を貫き、お客様の手数料を極限まで下げる努力を続けてきました。
今では「手数料が最も安い投資信託を売るところ」として有名になり、世界最大の投信会社となっています。
ブラックロック社は投資信託運用のみならず、様々な金融業を営んでいます。
2017年3月時点におけるグループ全体の運用資産残高は、なんと604兆円!!
日本のGDPを超える資産を運用する世界最大の投資運用会社であり、金融業界からは「全能の神」とあがめられています。笑
良いETFを選んでいる
これらの海外ETFを調べて、僕が感じたことは・・・
メジャーでかつ手数料が低いETFを、ウェルスナビはちゃんと選んでいるなということ!!
たとえば一番最初に紹介した「VTI」はアメリカ株ETFの中で最も人気で、純資産総額・売買高ともに高いです。
そして手数料は、競合の中で最も低くなっています。
有名どころで取引に厚みがあるので、問題なく売買ができ・・・
かつお客様の手数料が、一番安くなるところを選んでいる感じですね。
ウェルスナビの実際の運用状況については、下の記事を確認してください。
参考:ブログで運用実績公開!WealthNaviウェルスナビやってみたよ
まとめ
ロボアドバイザーのウェルスナビは、海外ETFを使って資産運用をしてくれます。
使われている海外ETFはどれも、歴史ある世界最大級の投資信託運用会社のものです。
またその中でも流動性に問題がなく、手数料が安いETFを選んでくれています。
投資でよく読まれている記事3つ