「窓って何??」「どうやって取引したらいいの??」と疑問に思っている方へ。
FXトレードで必須となる「窓」の知識について、FX歴10年以上の専業トレーダーがお伝えします!!
また窓が発生したときどうやって取引すべきかについても、あわせて教えましょう。
動画での解説はこちら
窓とは
窓とは、チャートが途切れて「すきま」ができることです!!
「窓開け」とか、英語を使って「GAP(ギャップ)」とも表現されます。
また上方向に開いた窓を「上窓」、下方向に開いた窓を「下窓」と呼びますね。
ちなみに上のチャートだと、下方向に値が飛んでいるので「下窓」ですよ。
この窓開けは、為替相場でときどき発生する現象です。
FX会社が表示レートを間違えたわけでも、自分のチャートソフトが壊れたわけでもありません。
窓が発生する時間
FXトレードでは、週明け月曜日の朝4時(冬時間では3時)に窓が発生しやすいです!!
これは世界で一番早く始まる、ニュージーランドのウェリントン市場が開く時間ですね。
参考:FXでトレンドが出る取引時間は?トレードにおすすめの時間帯3つ
為替市場は平日だと24時間ずっと動いているので、基本的にチャートは途切れません。
つまり窓が開くとしたら、FX会社の取引時間外(週末)明け月曜日の早朝です。
ただし流動性の低いマイナーな通貨ペアだと、平日でも窓が開くことがあります!!
たとえば2015年1月15日の18:30、スイス円で大きな上窓が発生しました。
参考:http://binaryoption/blog/chf/
これはスイス中銀が突然、「ユーロスイスの相場介入をやめる」と宣言したからです。
いわゆる、「スイスショック」というやつですね。
参考:FXで大暴落や大暴騰が発生!個人トレーダーが行うべき対策は?
もともと取引の薄かったスイスフランは、この大ニュースによって売買が成立しなくなり・・・
元の値段から大きく離れたところで、取引が再開されました。
窓開けの最大値幅
参考:http://fx-max.net/fx-window
ちなみに窓は、大きいものだと100pips以上も開くときがあります。
最近だと2017年1月16日のポンド円で、250pips近く開いたのが最大ですね!!
(上記のスイスフランショックなど、特殊な事例をのぞいた場合)
このときは、イギリスがEUを離脱するかどうかでモメていました。
そんな状況で「イギリスはEU脱退を強行するぞ」みたいなウワサが、週末に流れ・・・
それによって週明け、大きく下落したところから値がスタートしたのです。
窓開けが発生する理由
窓が発生する理由は、イスラム教に深く関係があります!!
日本・ヨーロッパ・アメリカを含む、ほとんどの為替市場は土日が休みです。
しかし金曜日が安息日であるイスラム圏では、金曜日が休みになります。
したがって中東のバーレーン市場では、土日でも為替市場は開いているのです!!
そのため細々とですが、週末でも為替は取引されています。
そして土日、市場を揺るがすようなニュースが新たに出た場合・・・
そのバーレーン市場で、大きく値が動いてしまうのです!!
すると、月曜の始値が金曜日の終値から離れたところでスタートします。
これが、窓開けの最大要因です。
ちなみに、どのようなニュースが窓を起こしやすいかというと「政治」ですね!!
土日は大きな選挙が行われることが多く、それが予想外の結果になると窓が開きます。
またテロや地震など、突発的に起こる事件や天災にも要注意です。
窓開け後の値動き
窓開け後の値動きには、主に以下2つの特徴があります!!
①窓の方向に値が動く(窓埋め)
②窓が埋められると値は反発する
上のチャートを見ると、上に開いた窓を埋めるように値が上昇しています。
そして窓が開く前の水準まで戻ると、今度はそこから下落しているのです。
これらの特徴は、欲や恐怖といった投資家心理から説明できます。
「利益を逃したくない」「損を出したくない」という市場参加者の気持ちが、分かりやすく表れるところが窓なのです!!
まずは、自分が買っている側(ロング)だと想像してください。
金曜日に、買いエントリーしていたところ・・・
月曜日に上窓となり、いきなり100pips超の含み益となりました!!
このとき、あなたは以下のように考えるでしょう。
「ラッキー、めちゃくちゃ利益が出てる」
「100pipsなんて利幅、めったにないよ」
「利幅が少なくなる前に、利益確定しよ」
「利益を逃したくない」という欲の気持ちが、ここで大量の決済売りを生み出します。
したがってこの後、値は下がって窓は埋められるのです!!
では次に、立場を変えてみましょう。
金曜日に売りエントリーをしたせいで、多額の損失を抱えていましたが・・・
耐え忍んでいると、なんとかエントリーポイントまで値が戻してきました!!
このとき、あなたは以下のように考えるでしょう。
「ふ~、一時はどうなるかと思った」
「損切りせずに、耐えて良かったな」
「ひとまず、プラマイゼロで脱出だ」
「損を出したくない」という恐怖の気持ちが、ここで大量の決済買いを生み出します。
したがってこの後、値は反発して上がるのです!!
これが窓開け後の、典型的な値動きパターンですね。
実際に検証している人がいますが、5時間以内に窓が埋まる確率は80%とかなり高いです。
ちなみに、出現した窓が大きいほどこのパターンは当てはまりやすくなります!!
理由は、上記の市場心理を考えてみると分かるでしょう。
窓が大きくなればなるほど、週をまたいだポジションの利益や損失の金額はデカくなります。
すると欲や恐怖の感情もそれにともなって増幅し、ますます理性的に動けなくなるのです。
勝率の高い窓埋め手法
上記で説明してきた、窓の性質を考えると・・・
窓埋めの手法は、以下2つのいずれかとなります!!
①窓埋めを狙う
②窓埋め後の反発を狙う
そして、僕が使っている手法は「トレンド+窓埋め」というシンプルなものです!!
もし長期足のトレンドが上向きで、下窓が発生した場合・・・
僕は、窓埋めを積極的に狙っていきます。
逆に長期足のトレンドが下向きで、下窓が発生した場合・・・
窓埋めは狙わず、窓埋め後の反発を狙うのです。
長期のトレンドと合わせることで、勝率の高い窓埋め手法をさらに高勝率にできます!!
具体的にどの上位足を確認するかは、下の記事を参考にしてください。
参考:相場環境認識のコツ!トレードで見るべきたった2つのものとは?
またトレンドの確認方法については、以下の2記事が役に立つでしょう。
参考:FXのトレンドフォロー手法とは?順張りの勝率を2倍にする方法
参考:これが最も簡単!FXトレンド転換の判断に使えるインジケーター
窓埋め手法は優れている
この窓を狙う手法は、とても優れています。
なぜなら上で説明したように、市場心理を味方につける手法だからです!!
感情のある人間が市場に参加する限り、その手法の優位性は揺らぎません。
参考:万能な手法とは?相場の原理原則に沿った最強のトレード方法
したがってこれは、長期的に稼げる手法なのです。
またこういう市場心理を味方に付ける手法は、どのような市場でも通用します。
なのでFXだけでなく、株や商品先物を取引する際にも使われていますよ。
窓が埋まらないパターン
上記の通り、窓開けは8割という高確率で埋まります。
しかしこれは逆に言うと、残りの2割は窓埋めが起こらないということ!!
実は窓埋めが起こらないのにも、キチンとした理由があります。
それは主に、以下の2つです。
・大ニュースが起こった
・実は窓開けしていない
ではそれぞれについて、以下でくわしく説明しましょう。
大ニュースが起こった
窓開けの原因が大ニュースの場合、窓を埋せずに突っ走る可能性が高いです!!
たとえば2017年4月25日、ユーロドルは大きく窓を開けてスタートしました。
これはずっと埋まることなく、ドンドンと上昇を続けたのです。
この窓開けが起こった原因は、週末に行われたフランス大統領選でした。
EU離脱を掲げるルペン氏の敗北がほぼ確実となり、ユーロは大きく買われたのです。
このように今後の世界を大きく変える出来事のあとは、窓埋めを無視する動きをします。
なので窓埋めを狙う際は、それが重大ニュースによるものかをよく確認しましょう。
ちなみに天災やテロは一時的なものに終わりやすいので、個人的には狙い目です。
実は窓開けしていない
窓開けしていると見せかけて、実は窓開けしていないパターンというのがあります!!
たとえば2016年11月7日のドル円、国内FX業者のチャートでは1円近い大きな窓が開きました。
そして窓埋めすることなく、ガンガン上昇しているように見えます。
参考:外為どっとコム
しかし海外スマホアプリでチャートを見ると、実は窓開けしていなかったのです。
なぜこのようなことが起こるかというと、国内FX会社の取引開始は月曜朝7時だから!!
それに対し、為替相場は朝3時(冬時間は4時)から始まります。
朝3時からのウェリントン市場で大きく動いた分が、朝7時から始まる外為どっとコムでは窓のように見えたということです。
窓埋めならみんなのFX
窓埋めを狙うなら、みんなのFXが良いです。
なぜなら、早朝のスプレッドが広がる可能性が低いから!!
下のグラフを見ると、早朝の米ドル0.3円スプレッドが劇的に改善されています。
参考:みんなのFX
基本的に早朝だと、多くのFX会社ではスプレッドが広がります。
しかしみんなのFXではより有利な状況で、より大きな利幅を狙えるのです。
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まとめ
FXトレードでは週明け、窓が発生することがあります。
窓には「窓埋め」と「窓埋め後の反発」という高確率な値動きパターンがあり、これを狙っていく手法は有効です。
この手法は投資家心理を利用するのでどの市場でも通用し、またその優位性は揺らぎません。
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