「FXトレードをするのにおすすめの取引時間は??」と疑問に思っている方へ。
値動きが激しい特徴を持つ時間帯を、FX歴10年以上の専業トレーダーがお伝えします!!
また各時間帯における値動きの傾向や、取引してはいけない時間帯もあわせて教えましょう。
- 動画での解説はこちら
- 世界3大市場の時間帯と特徴
- FXにおすすめな取引時間
- 市場が切り替わる時間帯は注意
- 市場が切り替わる時間帯の戦略
- FXに最悪な取引時間3つ
- 取引する時間帯を決めておく
- 参考図書
- まとめ
- FXでよく読まれている記事3つ
動画での解説はこちら
世界3大市場の時間帯と特徴
通貨(為替)は常に、世界のどこかで取引されています。
したがって平日なら、24時間いつでもFXトレードをすることが可能です!!
具体的には、下の世界地図とグラフを見てください。
これは、世界各地の為替市場のオープン時間を表したものです。
オレンジのグラフがかぶるところでは市場が重なって、取引量が多くなります。
したがってその時間帯は流動性が高くなり、値動きがとても活発になるのです。
特に世界3大市場と言われる以下の時間帯は、その傾向が大きく表れます!!
・東京市場(9~15時)
・ロンドン市場(17~3時)
・ニューヨーク市場(23~7時)
これら3大市場の時間帯と値動きの特徴は、それぞれ以下の通りです。
東京市場
東京市場の時間帯は、9~15時です!!
この時間帯は日本・シンガポール・中国など、アジア勢が多く参加してきます。
また日本・中国・オーストラリアの大きな指標発表があるのも、この時間帯です。
したがってこの市場では、クロス円やオセアニア通貨がよく動きます。
特に五十日(ごとうび)は、仲値が決まる10時ごろまでクロス円が動きやすいです。
参考:FXで聞く実需筋・投機筋って何?為替市場の参加者の種類と割合
しかし11時を過ぎると、お昼休みとなって取引量は減少し・・・
値動きはゆっくり、収まっていく傾向にありますね。
東京市場は3大市場の中で最も小さく、世界全体の取引高の約5%しかありません。
したがって他の2大市場と比べると値動きは落ち着いていて、レンジで終わることも多いです!!
ロンドン市場
ロンドン市場の時間帯は、17~3時です!!
ただし3月の最終日曜から10月の最終日曜まで、夏時間(サマータイム)となり・・・
時計が1時間早まるので、16時から2時となりますよ。
この時間帯はドイツ・イギリス・フランスなど、ヨーロッパ勢が参加してきます。
またEU・ドイツ・イギリスの大きな指標発表があるのも、この時間帯です。
この市場では、ユーロやポンド系の通貨ペアを中心に・・・
どの通貨であっても、値が大きく動く傾向にあります。
朝からずっとレンジだった通貨ペアは、この時間帯にブレイクアウトする可能性が高いでしょう。
レンジで力をためていた分、素直に値が伸びることが多いです。
しかし19時(夏時間なら18時)を過ぎると、お昼休みとなって取引量は減少し・・・
値動きはゆっくり、収まっていく傾向にありますね。
ロンドン市場は3大市場の中で最も大きく、世界全体の取引高の約40%を占めます。
流動性が高く値動きが素直なので、一番FXトレードがやりやすい時間帯です!!
ニューヨーク市場
ニューヨーク市場の時間帯は、23~7時です!!
ただし3月の第2日曜から11月の第1日曜までは、夏時間(サマータイム)となり・・・
時計が1時間早まるので、22~6時となりますよ。
この時間帯から、世界一の資金力を誇るアメリカの市場参加者がやって来ます。
さらにアメリカの経済指標が発表されるのは、この時間帯です。
この市場では、ドルストレートを中心に・・・
どの通貨であっても、値が大きく動く傾向にあります。
またロンドンフィックスが1時(夏時間なら0時)にあることも忘れてはいけません!!
ロンドンフィックスとは、東京時間における「仲値」のようなものです。
この時間が近くなると、ユーロやポンドの値動きが激しくなりますね。
2時(夏時間なら1時)を過ぎるとアメリカのお昼休みとなり、値動きは落ち着いてきます。
FOMCの発表などがないかぎり、そこから値動きはあまり発生しません。
3大市場の中でニューヨーク市場は2番目に大きく、世界全体の取引高の約20%を占めます。
重要な指標発表が多く、その内容によってロンドン時間のトレンドが急激に変わったりするので注意が必要です!!
FXにおすすめな取引時間
上に書いた各市場の特徴を踏まえた上で、僕の経験から言うと・・・
値動きが大きくFXトレードがしやすい取引時間は、以下の色が濃い時間帯です!!
・通常(11月から3月まで)
・夏時間(4月から10月まで)
つまり上記の3大市場がオープンしてから、2~3時間が勝負ということですね!!
もし自分の手法が順張り(トレンドフォロー)なら、これらの時間帯にしぼって取引すると良いでしょう。
逆にこれらの時間以外ではレンジになりやすいので、逆張り派が有利かもしれません。
中でも16~18時のロンドン市場と、23~1時のニューヨーク市場はゴールデンタイムです!!
9~10時の東京市場はクロス円しか動きませんが、上記2つの時間帯はどの通貨も動きが活発になります。
稼いでいるFXトレーダーの大半は、ここを主戦場にしていると言って良いでしょう。
市場が切り替わる時間帯は注意
ただし3大市場が切り替わる時間帯(16時・23時)は、注意が必要です。
なぜなら市場が切り替わるタイミングで、それまでとは逆方向に値が流れるから!!
それまで積み上げた利益が、市場をまたぐと消えることがあります。
特に東京→ロンドンと切り替わる際には、その特徴がけっこう大きく表れますね。
下のチャートを見ると、東京時間とロンドン時間でトレンドが逆なのが分かるでしょう。
市場が切り替わるときに逆方向のトレンドが発生する理由は、以下の3つです!!
・ポジションが決済される
・ストップ狩りが行われる
・経済指標が発表される
ではそれぞれについて、以下でくわしく説明しましょう。
ポジションが決済される
市場参加者の多くは短期トレーダーですが、彼らはポジションを翌日に持ち越すのをイヤがります。
したがって彼らはマーケットクローズの前に反対売買をして、持っている損益を確定させるのです!!
したがってこれまで買いが優勢だったなら、市場が閉じる間際に売りがドッと出ます。
その結果として、これまでとは逆方向に値が振れるのです。
ストップ狩りが行われる
大きな金融機関だと、東京支店であつかったポジションはそのままロンドン支店へ送られます。
すると自社の東京支店での売買注文がどのようになっているのか、彼らには手に取るように分かるのです。
したがってロンドンのトレーダーが、あえて顧客のストップが多いゾーンを狙うことがあります!!
参考:気配値はいくら?FXで為替の板情報(オーダー状況)を見る方法3つ
ストップを狙うということは、これまでとは逆の方向に値を動かすということです。
経済指標が発表される
マーケットが切り替わる時間帯は、経済指標の発表が行われることが多いです。
これら結果によって、それまで築かれてきた相場の流れが大きく変わります!!
たとえば16時から、ヨーロッパ1の大国であるドイツの経済指標が発表されますし・・・
22時半には、アメリカの雇用統計やGDPの発表があるのです。
市場が切り替わる時間帯の戦略
ではこの特徴を考慮したとき、僕らはどのようにFXトレードすべきなのでしょうか??
まずマーケットが切り替わる際には、できるだけポジションを決済しておきましょう!!
これまで良い感じで伸びてきた含み益も、マーケットが切り替わるタイミングで逆行に合うかもしれません。
どうしてもポジションを保持したいのであれば、いったんポジションをクローズした上で・・・
次の市場参加者の動きを見ながら、ポジションを再構築していくと良いでしょう。
また時間帯によって、トレード戦略を変えるというのもアリです!!
上で述べたように、市場がオープンしてからしばらくは順張りで攻め・・・
市場が切り替わるタイミングでは、逆張りを仕掛けてみます。
ただし順張りも逆張りも完璧にこなせる人は、そうそういないでしょう。
熟練したFXトレーダーじゃないかぎり、この方法はおすすめしません。
参考:たくさんいらない!FX手法やインジケーターを絞るべき理由は?
FXに最悪な取引時間3つ
為替市場には流動性が死んで、ほぼ動かなくなる時間帯も存在します。
最後に、そのような「絶対FXトレードをしてはいけない時間帯」をお伝えしましょう。
僕がいつもFXトレードを避けているのは、以下の3つです!!
・取引通貨の市場でない時間帯
・重要指標の発表前
・休日国の時間帯
ではそれぞれについて、以下でくわしく説明します。
取引通貨の市場でない時間帯
取引通貨の市場ではない時間帯は、FXトレードをひかえましょう!!
具体例を挙げると、午前中はEUR/USDを取引しないようにします。
なぜならEUR/USDは欧州と米国通貨の組み合わせで、アジア市場で取引されることは少ないからです。
通貨ペアによって、価格が動きやすい時間帯は異なります。
自分の取引通貨がいつ動きやすいのか、下のサイトで確認しておきましょう。
参考:時間帯別変動率|FXなら安心と信頼のセントラル短資FX
重要指標の発表前
米国雇用統計などの重要指標が発表される前は、FXトレードをひかえましょう!!
なぜなら市場参加者が指標の結果待ちに入って、取引がなくなるからです。
エントリー条件を満たしても30分以内に重要指標の発表がある場合、そのFXトレードは見送った方が良いです。
重要度ランクの高いものが控えていないかあらかじめ確認し、アラートを設定しておきましょう!!
参考:指定為替レートや急落急騰で通知!最強のFXアラートアプリは?
実際に指標発表前の時間帯を避けたおかげで、少ない損失で済んだFXトレードを動画で紹介しています。
より深く理解したい人は、ぜひ見てください。
休日国の時間帯
休日国がある場合、その国の市場の時間帯はFXトレードをひかえましょう!!
たとえばアメリカが祝日で休みのとき、夜にFXトレードは行いません。
取引量の多い米国市場がクローズし、トレンドが出にくい状況だからです。
同様に日本・シンガポール・中国のいずれかの国が休みのとき、アジア時間ではトレードしません。
そしてイギリス・ドイツ・フランスのいずれかの国が休みのとき、欧州時間ではトレードはしないのです。
休日国については、以下のサイトで確認することができます。
参考:金融市場休日カレンダー
重要指標の確認をするときに、休日国のチェックも合わせて行うようにしましょう。
取引する時間帯を決めておく
上記の内容を参考にして、FXトレードする時間としない時間をキッチリ決めておきましょう!!
すると生活にメリハリがつき、FXトレードする時間はしっかりと集中できます。
その結果としてつまらないミスをしたり、タイミングを逃すことが少なくなるのです!!
また取引する時間を限定すると、FXトレードの回数削減にもつながります。
するとコストやあせりを軽減でき、利益アップにも貢献するのです!!
参考:FXは1日〇回まで!取引回数を厳しく制限すべき理由3つとは?
良いことだらけなので、ぜひ取引する時間帯をルールで定めてみてください。
参考図書
今回のブログは、以前に紹介した「待つFX」という本を参考にしました!!
参考:FXデイトレードのおすすめ本12選!100冊以上の書籍から厳選した
この本には、トレンドが出やすい時間帯で相場が勢いついたかを判断するインジケーターなども掲載されています。
くわしく知りたい方は、ぜひ一度読んでみてください!!
まとめ
世界3大市場のオープン時間は値動きがとても活発になるので、FXトレードするのに最適です。
ただし市場が切り替わる時間帯は、値動きが逆行する傾向にあるので注意してください。
また「取引通貨の市場でない時間帯」「重要指標の発表前」「祝日国の時間帯」は取引しない方が良いです。
FXでよく読まれている記事3つ