「FXトレーダーとして起業しよう!!」と検討されている方へ。
個人事業主や法人になるメリット・デメリットを、FX歴10年以上の専業トレーダーがお伝えしましょう!!
また個人事業主や法人に変えるべきタイミングについても、あわせて説明していきます。
動画での解説はこちら
FXトレーダーの形態
FXトレーダーの形態は、以下の3つに分かれます!!
・個人
・個人事業主
・法人
趣味やおこづかい稼ぎでFXトレードをしている人は、「個人」です。
そこから一歩進んで、事業として取り組む人は「個人事業主」や「法人」となります。
これらの主な違いは、税金のかかり方です!!
以下にそれぞれの税金の取り扱いや、メリット・デメリットをまとめましょう。
個人
税金
所得税:15%
住民税:5%
復興特別所得税:0.315%
合計:20.315%
メリット
・税率がまあまあ低い
・利益20万円以下なら確定申告が不要
・基礎控除38万円が使える
デメリット
・経費として認められるものが少ない
・他の所得と損益通算ができない
・赤字の繰越が3年しかできない
個人事業主
税金
所得税:5~45%
住民税:10%
個人事業税:3~5%(所得290万超)
合計:約15~60%
メリット
・利益が小さいと税率が低い
・経費として認められるものが多い
・他の所得と損益通算ができる
・青色申告特別控除65万円が使える
デメリット
・利益が大きいと税率が高くなる
・毎年申告が必要で記帳義務あり
・赤字の繰越が3年しかできない
法人
税金
法人税:15~23.2%
法人住民税:法人税の12.9%+均等割(7万円)
法人事業税:3.4~6.7%
合計:約30%
参考:法人税・法人住民税・法人事業税の計算と申告に必要な書類
メリット
・経費として認められるものが多い
・他の所得と損益通算ができる
・赤字の繰越が7年できる
・各種控除や節税対策が使える
デメリット
・利益が大きいと税率が高くなる
・赤字でも地方住民税が7万円かかる
・毎年申告が必要で記帳義務あり
・法人設立や維持に費用と手間がかかる
法人化のその他メリット
ちなみに上記のメリット・デメリットは、税金関係のものだけです。
法人化には税金以外にも、以下のようなメリットがあります!!
<レバレッジが有利>
個人はレバレッジ25倍までですが、法人なら最大100倍程度です。
<損失が限定される>
多額の追証を抱えても、倒産すれば支払い義務はなくなります。
これらについて、くわしくは下の記事で説明していますよ。
参考:FXで大暴落や大暴騰が発生!個人トレーダーが行うべき対策は?
どの形態をとるべきか
どの形態を取るかは、FXトレードで稼げる金額を目安に決めると良いです!!
以下が、その目安となります。
<年収20万円以下>
個人のまま、確定申告もする必要なし
<年収20~60万円>
経費を引いても利益が20万円以上残るなら、個人事業主となる
<年収60~800万円>
個人事業主となり、経費計上と青色申告控除で納税額をおさえる
<年収800万円以上>
法人を設立して、税理士と共に各種控除や節税対策を行う
僕自身はどうしているか
じゃあ僕自身はどうしているかというと、「個人事業主」としてFXトレードしています!!
ぶっちゃけ昨年と一昨年は年収800万円以上だったのですが、法人化はしていません。
その理由は、以下の4つです。
・事務手続きが多い
・資産を自由に動かせない
・税理士費用が大きい
・税務調査リスクが高い
以前ちょっと調べたのですが、法人は登記や管理でけっこうな事務手続きが発生するんですよね。
しかも資産を自由に動かせなくなるので、トレードや投資をやっていく上でけっこう大変です。
また税制が複雑だから税理士を雇わなくてはならず、その費用が年70~100万円ぐらいかかってきます。
今はクラウド会計freee(フリー)を使って年5万円ぐらいで申告業務を行っているので、この差は大きいです。
参考:専業(個人事業主)となるFXトレーダーへ!確定申告は青色申告ですべきか?
しかも法人化すると、税務調査が入るリスクも大きく上がります。
税務調査が入る確率は法人で3.2%、個人事業主で1.1%です。
法人は30年に1度、個人事業主は100年に1度くらいの確率になります。
こういった、もろもろのことを考えると・・・
多少は税金が高くても、個人事業主のままで良いと思いました。
ただレバレッジの高い法人口座を使えるのは、リスク管理の面で大きなメリットを感じています。
参考:FXで大暴落や大暴騰が発生!個人トレーダーが行うべき対策は?
なので年収が3,000万円を超えてきたら、さすがに法人化するかな~
とは言っても、僕は大金を稼ぐことを目的にFXトレードしていません!!
参考:億トレーダーを目指すな?月10万円狙いで億万長者になる方法
なので現状としては、個人事業主のまま進む可能性が高いです。
まとめ
FXトレーダーの形態は、「個人」「個人事業主」「法人」の3つです。
これらの大きな違いは税金で、それぞれにメリット・デメリットがあります。
これらを切り替えるタイミングは、トレード収益の大小で見極めましょう!!
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